アウト ガレリア “ルーチェ”
イベント期間中、午前12〜午後6時 休館日 月、火曜 (祝祭日除く)
〒465-0053 名古屋市名東区極楽1丁目-5番 オリエンタルビル極楽NORTH2F
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一昨年、発表されたFタイプには、コンパーチブルとクーペが用意され、その名称と相まって、1961年にデビューしたEタイプ以来、実に半世紀ぶりのピュア・スポーツカーとしてのジャガー復活の意気込みが感じられる。
今日のジャガー・ブランドは、伝統と優美さを兼ね備えたスタイリッシュでスポーティーなイメージを持つが、E タイプの後継モデルは、ほとんどが2+2のゴージャスなグランド・ツーリングカーであった。F タイプの登場は、Eタイプまでのスポーツカーの復活である。
ジャガー社誕生の歴史は1922年へと遡る。ウィリアム・ライオンズと、ウィリアム・ウォムズレー、二人のウィリアムがサイドカーの製造を行なう「スワロー・サイドカー・カンパニー」社を立ち上げたのが事の始まりである。事業が軌道に乗ると、4輪のコーチ・ワークを手掛けるようになり、1928年には社名を「スワロー・コーチビルディング・カンパニー」へと変更し、イギリスにおけるベストセラーの大衆車であるオースチン・セブンのシャーシをベースに、ライオンズ自身のデザインによる高級感あるアルミ製ボディを架装したロードスターやサルーン等を製作した。更に1933年には、自社設計のシャーシを持つ、SS1とSS2を販売しヒットさせ「SSカーズ・リミテッド」へと社名を変更した。ライオンズが生み出したクルマは格上であったベントレーと比べても見劣りしない内外装であるが、安価な設定であった為大いに成功したものの、他社製の量産エンジンを汎用して搭載していた為、性能を求めるマニアからの評価は低いものであった。そんな世評を打開する為、自社製で量産性が高い大排気量エンジンを開発、1935年遂にオール自社設計によるSS ジャガー2 1/2リッターサルーンを発表し、更に2シーターのピュア・スポーツカーであるSS90、SS100を相次いで投入した。ジャガーの名を冠したスポーツカーの誕生はスポーツカー・メーカーとしての門出をイメージ付けたと共に「人々を惹きつけるのはスポーツカーしかない」というライオンズの夢が実現した瞬間でもあった。
今回、アウト ガレリア“ルーチェ”で開催します「Jaguar Heritage ― 伝統のブリティッシュ・スポーツカー、ジャガーの系譜 ― 」では、ライオンズの熱き血潮が脈々と受継がれているブリティッシュ・スポーツカーに迫ります。最初のジャガーのスポーツカーであるSS100を筆頭に、その後継車として戦後最初にロンドンで開催されたブリティッシュ・モーターショーにて発表されたXK120のクーペとロードスター、更にあのエンツォ・フェラーリに「世界で最も美しいクルマ」と言わしめたEタイプなど、真のジャガー・スポーツが一同に会します。ジャガー・スポーツの系譜を通して、ブリティッシュ・スポーツカー魅力をとくと御覧ください。
SS 100 ( 1937 )
XK120 Coupe (1953)
XK120 Roadster (1953)
E TYPE Coupe (1965)
E TYPE Roadster (1966)